2015年8月12日水曜日

ぶどう日記56

「5歳児夏キャンプ」の報告・金沢八景YMCA保育園
 年長児になると、YMCA保育園では夏と冬に2泊3日のキャンプを実施します。
 今年は14名の子どもたちと4名の職員が、ともに創り上げました。
 今年の夏キャンプのテーマは『非日常的な空間であるものに目を向けて過ごす』こと。
 これまでキャビン(室内の宿泊施設)に寝泊まりしていた宿泊形態をテントに変え、“衣・食・住”の空間作りからプログラムを組み立てて行きました。
 キャンプ前の取り組みとしては、
①テントの組み立て方を楽しく学び、自炊の方法を知る。
②富士山トレッキングに向けてお揃いのTシャツ作りに取り組む。
これらを通し、子どもも大人(保育者、保護者)もキャンプに向けての気持ちが高まっていきました。

 【1日目】
 土砂降りの雨の中迎えた初日。視界0の富士山YMCA(宿泊施設)に到着しました。
 開村式では会うのを楽しみにしていた現地スタッフとご対面。子どもたちが想像していた人物像とは少し違ったようですが、3日間の始まりに相応しい時となりました。
 昼食を済ませて館内オリエンテーリング。『ちよリーダー(保育者)の持ってきたカードがなくなった!!』という設定で、館内の至る所に探検にいきました。楽しみながら探検することで少しは館内を知る機会になったかな。グループごとに力を合わせ、達成感を味わっていました。
 その後は、テントの設営。事前に練習していたテントとは形が違い「???」な子どもたちと保育者。苦戦しながら3つのテントを建てました。
 
入浴を済ませた後は、夜ご飯作り。この日のメニューは「富士宮焼きそば&スープ」です。グループごとに作業を分担して美味しく創り上げました。もちろん食器洗いも自分たちで行いましたよ。食後は他の保育園のお友だちとキャンドルファイヤー。ロウソクの灯りを目の前にたくさんのゲームを交えながら交流を図りました。
 明日の山登りに向けて支度を済ませて早めに就寝。ぐっすりと眠れますように。


 【2日目】
 早朝5:00前後。辺りが明るくなると同時に目覚めた2日目の朝。カラスの泣き声とともに起きるのは新鮮な時間でした。
朝食を済ませて、今回のメインプログラムでもある「宝永山トレッキング」に出発。
 雨が降ったり、雲が風に流れたり、お日様が出たりと気分屋な天気の1日でしたが、それをも楽しむことができる子どもたち。寒さや暑さと向き合い、洋服を調節しながら山登りを進めていきました。目標としていた宝永山につくと目の前には大きな火口が。山の頂上を見ながら下ることが出来ました。下りたところでお待ちかねのお弁当タイム。“山で食べるおにぎり美味しいね”と自然と笑顔になる姿が印象的でした。4時間ほどの山時間。「今度はてっぺんまで登りたいなぁ~」とつぶやく子もいまいた。
 

富士山YMCAに帰宿後は、入浴を済ませて各々のんびりタイム。
 ①草原あそび②室内あそび③夜ご飯作り(野外炊事)の3つの中からやりたいことを各々で選んで過ごしました。夕食が完成したところでみんな集合。「カレーライスとスープ」をお腹いっぱいになるまで食べました。
この日の夜はみんなで手作りランタンを手に持ち、真っ暗の草原へ。テントまでの少しの距離でしたが、昼間との違いを感じ、灯りのありがたみを味わいながら夜空に広がる満点の星空を見ることができました。テントに戻ると同時に夢の中に入る子どもたちでした。


【3日目】
 早くも最終日の朝。この日も全員が元気一杯に朝を迎えることができました。
 お世話になった空間の片付けを済ませ、現地スタッフにお礼をして、富士山YMCAを出発。隣接するまかいの牧場に遊びにいきました。かわいい動物たちに癒されたあとに食べたソフトクリーム。「いつも飲んでる牛乳と味が違う!」「解けたら牛乳になった!」と美味しさをかみ締めているようでした。暑さで疲れた身体に嬉しいひと時になりました。
 
 
 キャンプに向けての準備、3日間のキャンプを通し一人ひとりの輝く笑顔はもちろん友だちと協力する姿・助け合う姿をたくさんみることができました。仲間がいることで安心感を抱き、挑戦してみようとする気持ちが育まれる。残りの保育園生活の中でも仲間の大切さを感じ、様々な生活に活かされていくことを願います。
 (金沢八景YMCA保育園 小林 あゆみ)