2019年12月11日水曜日

学生による朗読会『金剛山のトラ』

金沢八景YMCA学童クラブ  朗読会のご報告⑤

関東学院大学学生の方々による第2回目の朗読会では韓国の有名な昔話「金剛山のトラ」bのお話でした。

母一人子一人で暮らす7才のユボギは、腕利きの漁師で弓の名人だったお父さんが、村のみなが恐れる金剛山のトラ退治に行き帰らぬ人となったことを知り、仇を討つことを誓います。ユボギはお母さんと山の神様の励ましを受け、十年間努力と修行を積み、縫い針の穴を射ぬける程の弓の名手となりました。逞しくなったユボギは金剛山へトラ退治に向かいますが、トラに喰われてしまいました。ところがトラのお腹の中で先に飲み込まれていた村の娘に会い、トラのお腹を内側から弓で射て二人とも無事に出ることが出来ました。そして見事トラ退治をしたユボギは その娘と結婚し幸せに暮らしたというお話です。


お話の後、みんなで韓国の「金剛山のトラ」と日本の昔話「桃太郎」、イギリスの「三匹のこぶた」のお話の三つで、目標を達成するために主人公はどうするかを比べてみました。

韓国の話では、修行を積み自分を鍛え試練を乗り越え達成します。日本の「桃太郎」の話では、吉備団子をあげて仲間となった仲間の力を借りて鬼退治に成功します。イギリスの話では、藁の家、木の家の失敗を経てレンガの家でオオカミから逃れることが出来、兄弟三匹で暮らします。
昔話の中に、国によって目標達成の為のプロセスに異なる考え方や特色が表れていることに気づいた朗読会となりました。

「金剛山」は昔からの観光名所ですが、その位置は現在北朝鮮に在るため、韓国の人々は訪れることが出来ない場所だということです。

世界中に平和が訪れることを祈ります。


                 (金沢八景YMCA学童クラブ みずりんリーダー)