2015年11月10日火曜日

「世界一大きな授業」を実施しました。

金沢八景YMCA学童クラブ  平和月間の活動報告

世界には、貧困や紛争、教育への無理解などの理由により、学校に通えない子どもや文字の読み書きができない大人がいます。「世界一大きな授業」とは、そんな世界の現状に目を向けて、教育の大切さを考える世界規模で実施されているプログラムです。
電気の消えた部屋にプロジェクターの光…いつもと違った様子に、「今日は何をやるんだろう?」「世界一大きな授業ってなんだろう?」とみんな興味津々な状態でプログラムがスタートしました。

冒頭で、「世界一大きな授業」の目的の説明と、日本の総人口・世界の総人口・世界の大人の人口・世界の子どもの人口を確認しました。その後はクイズ形式で話を進めていきました。

Q1.世界ではどのくらいの子どもが小学校に通っていないでしょう?(四択)
Q2.小学校に通えない理由は?(挙手制)
Q3.世界では、あと何人の先生が必要でしょう?(四択)
Q4.(写真を見ながら)日本の小学校にあって、カンボジアの小学校にないものは?(挙手制)
Q5.世界では読み書きができない大人がどのくらいいるでしょう?(四択)

選択制のクイズは、自分が正解だと思う選択肢の番号がついたマットに移動します。数字の規模が大きく、なかなか想像しづらい問題もありましたが、世界の子どもの人口から、「小学校に通えていない子どもはもっと多いはず!」と自分なりに考えて答えを選択している様子でした。
挙手制のクイズになると、学年問わずたくさんの手が挙がり、それぞれが考えたことを発表していました。するどい視点からの発言もあり、「なるほど!」や「よく気付いたね!」と、指導員も関心する場面もありました。
Q1からQ5までのクイズを受けて、教育を受けることができずに読み書きができないとどのような困難があるかの例として、貧しい村を舞台とした寸劇を指導員たちで披露しました。子どもたちがどのような選択をするかによって、ストーリーの展開が変わります。途中、立候補した子どもたちも役者として加わり、ストーリーの結末をみんなで作っていきました。
プログラムの終わりに、マララ・ユスフザイさんがノーベル平和賞授賞式の時に演説した内容の中で、キーワードとなる言葉を穴埋め式にして考える時間をとりました。すぐにマララさんの演説内容を完成させることができ、これまでの話を理解して聞いていたことが伝わってきました。

最後に、横浜YMCA「平和の鳩」に、今日の授業を聞いて感じたことや、平和について思うことを書きました。

「日本はへいわでもほかのくには学校にいけない子もいる。みんなできょうりょくしてひとりでも学校にいける子をふやしたい!」(1年生)

「ぼきんでは、大声を出して、1円でも多く、世界の子どもたちに、とどけたいです。」(2年生)

「せんそうはやらなくていいこと。やるべきことをやってほしい。」(3年生)

「せんそうがおきないために、なるべくケンカをしないようにする。べんきょうのできない子のために、ノートとかをあげる。」(3年生)

「まずしい人たちはかわいそうだと思った。話を聞いていたら、ぼきんをしたほうがいいと思った。せんそうの道具にはお金を使わずに、学校に使ったほうがいいと思った。」(4年生)

平和の鳩に書かれたメッセージからは、一人一人のまっすぐな気持ちが伝わってきます。

学校に通うこと、勉強をすること、そんな学童クラブのみんなにとっては当たり前な日常が、いかに恵まれたことなのかを知るとともに、世界の子どもたちに教育を受ける権利を与えることの重要性について考える機会となりました。世界の子どもたちの教育の現状を知ることで、今月末にある街頭募金への意識を高めることができたことと思います。
(金沢八景YMCA学童クラブ 渋谷 萌子)