2017年11月16日木曜日

手を差しのべよう!

金沢八景YMCA学童クラブ  障がい・肢体不自由理解プログラムのご報告

10月に横浜YMCAチャリティーラン(参加費がYMCAが全国で展開する「子どもたちのための特別支援プログラム」に充当されます。)がおこなわれました。(当日のブログ

学童では障がいについて理解を深めるため、手を差し伸べようプログラムを実施しました。2人1組になり、体験する人と補助する人の立場や気持ちを考えました。

視覚障がいとは、視力や視野に障がいがあり、生活に支障を来している状態をいいます。
体験では、①アイマスク補助あり歩行②アイマスク白杖歩行③アイマスクおやつ体験 を行いました。
体験を行う前に、「白杖を見たことはあるかな?」と問いかけると、「駅で歩いている人を見たことがあるよ」「目が見えない人が使う杖だよね」と、白杖を知っているお友だちがたくさんいました。今回は、学童ルームから泥亀一丁目公園を歩きました。普段歩きなれている道ですが、前が見えないと恐怖から歩く速さが遅くなったり歩幅が狭くなったりしていました。目が使えない分、耳を澄ませたり足の裏の感覚を頼りに歩いていました。補助をするお友だちは、「前から人が来るよ」「もう少しで右に曲がるよ」「ねこがいるよ」「今、歯医者さんのところだよ」などと普段は説明しないことも細かくわかりやすいように伝えていました。
肢体不自由とは、四肢(上肢・下肢)、体幹(腹筋、背筋、胸筋、足の筋肉を含む胴体の部分)が損なわれ、日常生活動作に困難がともなう状態をいいます。
体験では、①重りをつけて、歩く・走る・座る②車いすに乗る。車いすをひく。という内容の体験を行いました。
重りを肢体につけることで、関節が曲げられなかったり、重くて思うように動けなかったりします。鬼ごっこをしても走れなかったり、靴を履けなかったりと、普段は何も考えずにこなしていることに苦戦していました。困っているお友だちを優しくサポートしてくれるお友だちが隣にいたので、心強かったのではないでしょうか。
車いす体験では、高学年のお友だちは学校の授業でちょうど取り組んでいるということもあり、車いすの使い方を低学年のお友だちに伝授するほどでした。「腕が疲れた」「車いすでスポーツする人ってすごいね」と普段は気付かないことを感じている様子でした。
体験を通し、障がいの有無に関わらず困っている人がいたら、自分たちには何ができるかを考えました。
「電車の席を譲る」「重い荷物を持つ」「声をかける」「気持ちを考える」「募金をする」等、たくさんの意見がでました。公共機関では、バリアフリーが普及してきていますが、人の“手を差し伸べよう”という気持ちが一番のバリアフリーであると感じています。この経験から、少しでもみんなで暮らしやすい環境にできたらよいですね。

             (金沢八景YMCA学童クラブ 佐藤 泰乃)